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タイ政府は国営のタイ国際航空(THAI.BK)について、当初予定していた救済計画を撤回し、破産法に基づく会社更生手続きの申請を計画している。政府報道官が18日、ロイターに明らかにした。
報道官によると、国営企業政策事務所(SEPO)はタイ国際航空の更生計画に原則合意し、あすの閣議で協議される予定。米国の連邦破産法第11条の適用申請と同様の手続きがとられるが、更生計画の詳細はまだ協議されていないという。
政府は当初、581億バーツ(18億1000万ドル)の融資保証を求める同社の要求に応じ、救済する計画だった。
タイ国際航空は新型コロナウイルスが流行する以前から苦境に陥っており、2012年以降は16年を除いて毎年赤字を計上。19年は120億4000万バーツの赤字だった。
4月にはヴァージン・オーストラリアが事実上経営破綻
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で深刻な経営難に陥っていた同国航空2位のヴァージン・オーストラリアが事実上経営破綻
50億豪ドル(32億米ドル)の負債を抱える同社は、新型コロナウイルス危機の影響で資金繰りがさらに悪化していた
エミレーツ航空はコロナで3万人削減を計画
アラブ首長国連邦(UEA)のエミレーツ航空は、新型コロナウイルス感染が拡大する中、従業員の約30%に相当する3万人程度の人員削減を計画している。ブルームバーグが17日報じた。3月末時点で同グループの従業員は10万5000人強。
エミレーツはまた欧州航空機大手エアバスの大型機A380の退役計画の加速を検討していると伝えた。
日本の航空会社も!?
ANAホールディングス<9202>は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界各国の入国制限や日本国内での移動自粛などの影響で需要が急減したため、2020年3月期の売上高は前回予想比1200億円減の1兆9700億円にとどまる見込み。こちらも減収率は同5.7%減とさほど大きくないが、営業利益、経常利益は50%を超える減益に、当期純利益は70%を超える減益となる
2020年3月期の通期成績は、売上高が対前年5.1%減/760億円減の1兆4112億円、営業費用が同5億円減の1兆3105億円、営業利益が対前年42.9%減/755億円減の1006億円、経常利益が同38%減/627億円減の1025億円、当期純利益が同64.5%減/973億円減の534億円となった。